●1日目-5月3日
朝7:50,いつもの朝より遅い出発。
9:30,新山口駅到着。高速バスに乗り込み,萩バスセンターへ。
萩バスセンターから高速船乗り場に移動。
高速船に乗り,船は出発。しばらく進んだところで,数羽のオオ
ミズナギドリが飛んでいる。アマツバメ、ツバメが飛んでいく。
高速船はかなりのスピード。船がこんなに速く走るなんて,船に
乗るだけでわくわくする。
1つ目の港から乗り込んできた探鳥を終えた若い二人組にM島の
野鳥情報を聞く。とても目が良い二人組のようで,コイカルは
あちこち,ただマミジロ,ミゾゴイ,シマノジコ等色々見たとの
ことで,期待が膨らむ。
2つ目の港に到着し下船。15時から探鳥開始。まずは観音平へ。
いつものイソヒヨドリがいつもの岩に上にいる。
ところが・・・少しすると暗い雲に覆われ,雷雨,どしゃぶり
となる。バーダーはみんな宿に帰っているだろうなと思いなが
ら,雨雲レーダーを見ると20分後に止むようだ。ということ
で,空き家の軒下で雨宿り。20分したら雨が止んだ。その後,
強風が吹く中,海からツグミ系やコホオアカ20羽くらいの群れ
が次々と島に入ってくるのが見えた。松林の藪の中ではルリビ
タキ,ツグミ系等が隠れている。この雨で大量の鳥が島に降り
てきた様子。明日の朝が楽しみだ。
宿に帰ると,遭難したかと思った,とみんなに言われた。去年
と同じメンバーの顔が揃っている。おいしい夜ご飯を食べた後,
はみがきをしていると,隣ではみがきをしている人がいたので,
鳥ですか?と話しかけた瞬間,あ!知り合いでした。
●2日目-5月4日
翌朝4:15,出かける準備をしているところ,廊下で井戸端会議
となり,宿のメンバーでラインを交換,何か出たらお互い連絡
することとなった。
夜明け前の暗い中,灯台へ向かう。と,突然,車が前に進まな
くなった。昨日の雨で道路の横にたまっている落ち葉が濡れ,
車が進まないのだ。仕方なく,進むのをあきらめ,Kが後ろに
バックさせていたときだった。左の後輪が,泥と落ち葉にはま
り,車が完全に動かなくなってしまった。しかも車は,オート
マ。どうすることもできない。その時、H&Aさんが後ろから
車に乗って登場。スタックしている左後ろのタイヤの下に,
大きな石や木を敷き詰め,車を押すが,車があまりに重すぎ全
く前に進まない。その後,電話でHIさんを呼んで来ていただ
き, ジャッキを使い,車を持ち上げ,石をタイヤの下にひき,
ジャッキを使って車を下げ皆で車を押すと,車が前に!!!
1時間近くかかってやっと脱出できた!
皆様,本当に,大変ありがとうございました!!!
H&Aさんからは,お礼は珍鳥1種で良いから、と言われた。
が,それは無理だな,とその時思った。その後,灯台まで上が
る。灯台では,シマゴマ2羽が囀り,シロハラホオジロ5〜6羽
の群れがおり,キマユムシクイも複数飛び回っている。カラス
バトも飛ぶ。探鳥を堪能し,帰るため,止めていた土の上で車
の向きを変えたところ,また泥にはまってしまい,Kが運転,
私が車を押すも,車はびくともしない。H&Aさんに電話した
ら何を言われるか・・・と思い,途方に暮れた瞬間,知らない
夫婦が突然現れ,車を一緒に押してくださった。今回の泥は
大したぬかるみでなかったため,3人で車を押したところ,
すぐに車は動いた。
宿に帰り朝ごはん。朝ごはんを食べながら,「今日は,大変だ
ったね」とついつい口から出たところ,H&Aさんに睨まれた
(大変だったのはこっちじゃ。と聞こえた。)
朝ごはんの後,八丁八反にアカマシコ(茶マシコ)がいたと聞
き,探しに行く。いたと言われた付近を探すも,時間もたって
おり,もちろんいない。やっぱり,後追いは無理だなあ,偶然
出会うしかないなと思った。それでも見たくて,ひたすらいそ
うな場所を歩く。その時,Kが言う。「あ,ジョウビタキがい
た!」と。「本当にジョウビタキだった?」「さあ,わからん」
ということで,ジョウビタキらしき鳥が入ったという茂みの中
を覗くと・・・そこにいたのは,クロジョウビタキ雄。見たこ
とはなかったが,雄だったこともあり,すぐにクロジョウビタ
キとわかった。急いでH&Aさん&ライングループに連絡。
クロジョウビタキはゆっくりと餌取りをしており,みんなゆっ
くり見ることができた。あっという間に,珍鳥1種というお礼
は,返せたのであった。
その後,Kがずっと行きたいと言っていたジーコンボを歩く。
ふと見ると,右の土の上を2羽の小鳥が戯れながら飛んだり歩
いたりしている。見たことがない小鳥だった。何だろう?かわ
いい顔。とてもずんぐりしている。シロハラホオジロでもない
し・・・。その小鳥は,高い木の上を飛び回り始めた。そして,
2羽は,地鳴きをしたと思ったら,飛び去った。その声を聞いた
瞬間,わかった。アカマシコだ!ああ・・・,しかし,その後,
二度と見つからなかった。
●3日目-5月5日
朝一で,八丁八反を回る。シマゴマがあちこちで鳴いているが,
姿をいくら探しても見えない。しばらく歩いていると,ノゴマ
が囀っているのが聞こえた。とその時,H&Aさんが,チョウ
センウグイスが2羽いるよ,とのこと。チョウセンウグイスが
木の中で鳴いている。30分くらい粘ったが,一向に姿が見え
ない。声もしなくなった。しかし,木から飛んだ気配はない。
もうしばらく待つと,また鳴き始めた。そして少し移動したよ
うだ。木から芦原に潜り,芦原の芦をつたって上に出てきた!
初めてチョウセウグイスを見ることができた!おお!声だけで
なく姿も違う。
午後から,観音平を回る。コウライウグイスが鳴いている。頂
上付近まで上ったところでH&Aさんがこの高い松の木にいた
よ、とのこと。しばらくしてAさんが「来たよ〜!」と叫ぶ。
見ると,コウライウグイスが,遠くからこちらに向かって飛ん
で来ていた。ばっちり姿を見ることができ感激した。その後,
松の木にとまったコウライウグイスをじっくり見ることが
できた。
その後,少し歩くと,シマゴマが木の中で鳴いている。見るの
は無理だろうとあきらめていたのだが,HIさんが見つけてく
ださり,初めてシマゴマを見ることができた。ゴマコルリだ〜
!!姿が見られるなんて!HI様,ありがとうございます!!
その後,ダムに移動。ダムの周りには,キマユムシクイがたく
さん飛んでいる。キマユムシクイを見ていたら,マミジロキビ
タキ雄が目に入ってきた。お〜!先週広島で3年ぶりに見たば
かりだったけど,ここは普通にいるんだねえ。夕方,電線にム
クドリ系がとまっている。ムクドリに,コムクドリに,カラム
クドリだ。カラムクドリの雌は初めてみた。意地悪そうな目が
かわいい。
●4日目-5月6日
天気予報は雨予報の1日。今にも降り出しそうな天気が昨日の
夜から続いているが,雨は降っていない。夜明け前,車で山の
中の道路を走る。と,道の端にクロツグミ雄。しばらく進むと
今度はマミチャジナイ。さらに進むと,今度は立派なアカハラ。
さらに行くと,ヨタカが飛んでいた。
明るくなってきたので,観音平へ。目的は,シマゴマを見るこ
とだ。シマゴマはいつも声を聞くだけで,一度も見たことが
なかった。しかし,昨日,初めて姿を見ることができ,どこに
いるかわかるようになっていたので,見られる気がしていた。
シマゴマが鳴いている木の近くに行き,シマゴマを探す。昨日
コツがわかったため,すぐに見つけることができた。シマゴマ
は,鳴き続けながらも,どんどん移動している。移動しても声
質は変わらず,移動していることに気づかない。鳴くときは,
羽を震わせ,尾羽も震わせながら鳴いていた。上を向き囀る。
昨日はゴマコルリだと思ったが,今日はコマドリに似ていると
思う。しかし,やはりコルリでもコマドリでもなくシマゴマだ!
何年も見たいと思っていたシマゴマを,今後5年くらいは見な
くても良いくらい見て大満足。でも,1回見られたので,今後
は鳴いていれば,探せる気がする。
コウライウグイスが鳴いている。近くには,昨日ヨーロッパ
ビンズイもいたらしい。見たい鳥が多すぎて,どこに行くか
悩む。コウライウグイスは,昨日見たので声だけを楽しみな
がら,シマゴマとツメナガセキレイ,ビンズイ等を楽しむ。
まだまだ見たいが,今日は一日雨予報だから昼でも鳥は居る
だろうと,とりあえず7:30に宿に戻り朝食。
みなさんは11時の船で帰るということで,私達は,八丁八反
に向かう。途中の大峠でコウライウグイスの声を聞いたため,
録音してライングループに送る。しかし,後で気づいたのだが,
この時既に10:30。ラインしてもみんな船に乗る時間で意味が
なかったのであった。あっという間に11時になっていた。
14:40の船にしておいて良かった,14:40でも時間が足りない
と思った。八丁八反に着くと,昨日いたチョウセンウグイス
2羽は今日も鳴いている。チョウセウグイスの声を聞きながら
小道を歩くと,シベリアジュリンが芦原の中を移動している
のが見えた。白,黒い羽にピンクの嘴。嘴の上面はまっすぐ。
しばらく歩くと,ツリスガラの声。遠くの芦原にノビタキ。
お昼ご飯を買って,ダムの入り口で,コサメビタキ,エゾビタ
キ等を見て,再度八丁八反へ。コホオアカ,シベジュの声があ
ちこちから聞こえる。最後にもう一度,チョウセンウグイスが
見たいと探す。しかし,声はかなり遠い。必死に探していると,
Kがめっちゃ遠くで鳴いているチョウセンウグイスを発見。
望遠鏡でじっくり見て,最終日の鳥見は終了。
車を返すため,宿に戻ると,宿の方とYさんが待ち構えていた。
この子達は,雨が降っても戻って来ないわ,いつもギリギリ
まで遊ぶ子じゃ,と思われたことだろう。
帰りの船に乗ったとたん,どしゃ降りに。島での探鳥を終えて
船に乗るまで雨は降らず。なんと天気に恵まれたことか。航路
では,大雨の中,オオミズナギドリの大群が飛ぶ。100羽は超
えていただろう。そして,まあまあ近くに,キンクロハジロが
1羽浮いている。
萩に着き,高速バスで,新山口まで向かい,新幹線まで30分
ほど待ち時間があったが,前の新幹線が遅れていたため,前の
新幹線に乗ることができ,19:30には家に到着。
今回の旅で個人的に確実に見た鳥は75種。他の方が見た鳥を合
わせて99種。今回の旅は,天気にも恵まれ(夜に雨が降り鳥が
島に入り,早朝から夜は晴れるという最高の天気),探鳥の
プロが集まっていたため,たくさんの情報をいただき,最高の旅
となった。おいしい夜ごはんに、おもしろすぎるメンバー。お
しゃべりはいつまでもつきなかった。皆様,大変お世話になり
ました!!来年もまた(Kが)珍事件を起こすかもしれませんが
よろしくお願いしま〜す!